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■ご相談の背景
川越市にお住まいの70代男性より、終活に関するご相談をいただきました。
すでに高齢者施設に入居されており、日常生活は安定しているものの、
「今後、自分の判断能力が低下した場合や、亡くなった後の手続きをどうすればよいか」
という不安を抱えていらっしゃいました。
特に大きな特徴として、
・お子様が海外在住
・日本と海外の両方に資産がある
という、いわゆる国際相続の要素を含むケースでした。
■ご家族構成と状況
ご本人は配偶者に先立たれており、お子様は2人。
・長男:海外在住(アメリカ)
・長女:海外在住(アメリカ)
いずれも日本国籍と外国籍の両方を持つ二重国籍の状態でした。
このようなケースでは、通常の相続とは異なり、
「どの国の法律が適用されるのか」
「手続きはどこで行うのか」
など、複雑な論点が発生します。
■財産の状況
主な財産は預貯金ですが、特徴的だったのは
・海外口座の保有
・海外年金の受給
がある点です。
このような場合、日本国内だけで完結しない相続手続きとなるため、事前の整理が非常に重要です。
■ご相談内容
①生前の不安
「体が弱ったときに頼れる人がいない」
施設に入居しているとはいえ、
・通院付き添い
・緊急時対応
・財産管理
などの面で不安を感じていらっしゃいました。
ただしこの時点では
「まだ契約までは早い」
とのご意向で、情報提供にとどめました。
②死後の不安
最も重要なテーマは死後の手続きでした。
ご本人のご希望は
・相続はお子様へ均等に分配
・葬送は海洋散骨
という内容です。
そのため、以下の必要性をご説明しました。
・遺言書の作成
・死後事務委任契約の締結
■今回のご提案内容
①遺言書の作成
国際相続においては特に、
・日本の法律で作成するのか
・海外の法律も考慮するのか
を整理する必要があります。
今回のケースでは、日本法に基づく遺言書の作成を基本としつつ、海外資産の扱いも明確にすること
をご提案しました。
②死後事務委任契約
海外にご家族がいる場合、
・死亡後の各種手続き
・施設の退去手続き
・行政手続き
・葬儀・散骨
などを日本国内で迅速に行う必要があります。
そのため、信頼できる第三者へ死後事務を委任しておくことが非常に重要です。
③海外資産の整理
今回の最大のポイントはここです。
海外口座がある場合、以下のリスクがあります。
・相続手続きが現地法に従う必要がある
・凍結解除に時間がかかる
・現地での専門家が必要になる
・言語の問題
そのため、
・事前に口座情報を整理
・相続人への情報共有
・必要に応じて現地専門家の選定
を行うことが重要です。
■国際相続で気をつけるべきポイント
今後、このようなケースは確実に増えていきます。
特に注意すべき点は以下の通りです。
①準拠法の問題
どの国の法律が適用されるかで、相続のルールが大きく変わります。
②相続手続きの二重化
日本と海外の両方で手続きが必要になるケースがあります。
③税務の問題
「日本の相続税」「海外の税制」の両方を考慮する必要があります。
④言語・手続きの壁
書類や手続きが外国語になることで、相続人の負担が大きくなります。
■担当者コメント
今回のように、
・海外在住の相続人
・海外資産
・二重国籍
が絡むケースは、今後ますます増加すると考えられます。
「まだ元気だから大丈夫」と思っていても、
いざという時には手続きが非常に複雑になります。
だからこそ、
・遺言書
・死後事務委任契約
・資産の見える化
を早めに行うことが、
ご本人だけでなくご家族の負担軽減にもつながります。
■今後の対応
まずは
・遺言書
・死後事務委任契約
の見積書をご提示し、
ご本人のご意向を確認した上で、業務を進めていく予定です。
■まとめ
海外に資産やご家族がいる場合の相続は、
「早めの準備」がすべてを左右します。
終活は「まだ早い」ではなく、
「今だからこそできること」を一つずつ進めていくことが大切です。
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