ふとした縁で、展示会へ

3月28日、都内に用事があったついでに、気になっていた展示会「火葬場を覗く展」に立ち寄ってきました。
ネットでたまたま目にした情報がきっかけでした。「火葬場」という言葉に、少し足を止めて…それが背中を押してくれました。
会場は文春ギャラリー紀尾井町(千代田区)。元火葬技師の方が監修した、体験型の展示です。実際に火葬場で使われている道具に触れたり、火葬の工程をリアルに学んだりできる内容でした。
火葬場は、仕事上なじみの場所だけど…
私の仕事は、身寄りのない「おひとりさま」の方を生前から支える身元保証業務です。
その方が亡くなったとき、見送る人が誰もいない中で、私がその最後の場面に立ち会うことがあります。火葬に送り出し、骨上げをする。それは私にとって、特別ではあるけれど、これまでずっと続けてきたことです。
だから火葬場という場所は、ある意味「なじみ」の場所でした。でも——実際の火葬の現場で、何が起きているのか、ご遺体がどのように骨になっていくのか、そこだけはずっと「知らないまま」でいました。
なんとなく、機械的に処理されているものだと思っていたのです。
命がけで、火葬されている

展示会では、一冊の本が目に留まり、購入しました。
「火葬場で働く僕の日常」(下駄華緒 原作)。
読んで、驚きました。
火葬は、決して機械任せではありませんでした。高温の炉の前で、火葬技師さんが文字通り「命がけ」で向き合っている仕事だということを、初めて知りました。
ひとりの人間が骨になるまでの、その時間のすべてに、人の手と心が注がれていた。それを知ったとき、これまで自分が立ち会ってきた見送りの場面が、少し違って見えた気がしました。
生と死の境界線を、改めて見た気がした
今回の展示会は、写真撮影が禁止されているエリアが多く、ブログにお見せできる写真がないのが残念です。ぜひ、ご自身の目で体験していただきたいと思います。
「怖い展示なのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、そうではありませんでした。むしろ、知ることで、不安が軽くなる。そんな温かい展示でした。
私はこの仕事をしていながら、ずっと「知らなかったこと」がありました。今回の展示は、そのことに気づかせてくれるきっかけをくれました。
改めて、生と死の境界線——その場所で働く方々の存在の重さを感じた、とても大切な体験になりました。
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