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「相続の手続きだけお願いしたいと思っていたのですが、不動産の状態まで見直すことになるとは思いませんでした。」
今回ご相談に来られたのは、日高市にお住まいの80代男性。ご家族が亡くなられ、相続手続きを進めるにあたり「何から手を付ければよいのか分からない」とご相談いただきました。
当社では、相続手続きに入る前に、まず財産の全体像を正確に把握することを大切にしています。特に不動産は、登記や課税の情報と現況がズレていることが少なくありません。
まずは“不動産の棚卸し”から
初めに確認したのは、
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固定資産税納税通知書(課税明細)
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名寄帳(なよせちょう)
です。
名寄帳とは、同じ市町村内で「その方が所有している不動産」を一覧で確認できる資料です。相続手続きでは、不動産の見落としがあると後から大きな負担になるため、非常に重要な資料となります。
また、近年は法務局において、氏名・住所をもとに全国の登記済み不動産を一覧化して確認できる制度(所有不動産記録証明制度)も始まり、1つの窓口で請求できる仕組みが整備されています。こうした制度も活用しながら、より正確な調査が可能になっています。
🔗 所有不動産記録証明書の交付制度
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00740.html
(「所有不動産記録証明制度」で検索しても表示されます)
書類上は「建物が3棟」?
資料を確認すると、建物について
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平屋が2棟
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2階建てが1棟
という記載がありました。
しかし、現地やお話を伺う中で違和感がありました。
詳しく事情をお聞きすると、平屋2棟は40年以上前にすでに取り壊していたとのこと。

その後、現在お住まいの建物を建築されたそうです。
ところが、その現在の建物(築30年ほど)が、どうやら未登記の可能性があることが分かりました。
登記は「役割分担」が大切です
このようなケースでは、専門家の役割分担が重要になります。
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土地家屋調査士
建物の表示に関する登記(滅失登記・表題登記など) -
司法書士
所有権など権利に関する登記(保存登記・相続登記など) -
当社
全体整理、必要書類の確認、専門家との連携・調整
今回も司法書士と協議し、将来のためにも現況に合わせた状態に整える方針とし、
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取り壊した平屋2棟の滅失登記
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現在の建物の表題登記
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その後の所有権保存登記
を行うことになりました。
40年以上課税され続けていた建物
登記手続きを進めた後、市役所からご本人へ連絡が入りました。
そこで初めて判明したのが、
すでに取り壊した平屋2棟に対し、40年以上固定資産税が課税され、支払い続けていたという事実でした。
市役所からは制度上の取り扱いとして、過去5年分のみ還付との説明があったそうです。
ご本人は「仕方がないですね」と冷静に受け止められていましたが、もし今回の調査がなければ、今後も気づかないまま課税が続いていた可能性もあります。
相続は“名義変更”だけではありません
相続手続きというと、戸籍収集や名義変更のイメージが強いかもしれません。
しかし実際には、
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取り壊した建物が登記上残っている
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建物が建っているのに未登記
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課税と登記の情報が一致していない
といったケースが少なくありません。
その結果、本来不要な税金を支払っていることもあります。
まとめ
今回の事例のように、相続のご相談がきっかけで、不動産の状態を整理することになりました。
当社では、単なる相続手続きにとどまらず、
固定資産税資料や名寄帳、登記情報まで丁寧に確認し、必要に応じて司法書士や土地家屋調査士などの専門家と連携しながらご提案を行っています。
「うちは問題ない」と思っていても、書類を確認して初めて分かることがあります。
不動産をお持ちの方は、ぜひ一度、現状の確認をされることをおすすめいたします。
